リマ市内からすぐに行ける、もっと近いロマス
@:<ルクモのロマス>
*2003年のスナップ
A:<名前不明のパチャカマックのロマス>
*2003年のスナップ
ルクモのロマス
ルクモのロマス LOMAS DE LUCUMO へは、リマ市内から40分程度(市内のどこから出発し、道にどれくらい迷うかによって変動)で行けます。
沙漠のなかに忽然とあらわれる「ラチャイのロマス」とはちがい、牛飼いがたくさんいる村の、そのすぐ上にひろがる「ルクモのロマス」には、神秘的な風情はすこし欠けているかもしれません。でもここは、保護区ではないため、牛飼いが作った道を、牛飼いや家畜たちといっしょに歩くこととなり、大昔から人々が実際に利用してきた、生活にぴったり寄りそうロマスの姿を見ることができると思います。
ここもラチャイ同様、あまりカラカラに晴れた日よりも、どーんと曇って、リマ市内にいるのが憂鬱な土日などにいらっしゃるのがお勧めです。また見ごろは8,9月ですが、大体10月おわりくらいまでは、かろうじて緑が残っているはずです。
夏には、すべてがからからに乾いてしまいます。
(2003年は、ルクモのロマスも、去年にくらべて花などは少ないようですが、それでも10月前半に行ったときは、じゅうぶんハイキングを楽しめました、その様子は下の写真でご覧下さい)
「ルクモのロマス」の入り口は、牛牧場になっています。
こんなところを通ってもいいのかしら、と、ちょっと不安になりますが、気にせず(極力気にせず)、乳しぼりをする人や、牛たちのあいだをぬけて、どんどん急な坂道を登っていきます。
(夕方には、ここでしぼりたてのミルクを買うこともできます。カラのペットボトルは、入り口の管理人室で頼むともらえます。ただしこのミルクは、ほんとに牛から出たままのミルクで、加熱処理などはしてないようですから、各自適宜、消毒をなさってください)
この時点では、まさかと思いたくなりますが、はるか上に見える尾根(ケブラーダのほんとの頂上)まで、これから登ることになります。運動不足だと、かなりきつい道ですが、先の景色を楽しみに登ってください。(靴は、ウォーキングシューズなどでないと無理です)
牛牧場の大きな岩の上で、日向ぼっこしている猫。
ここには今年、二回行きましたが、二回とも彼女(彼)は、日光に温められた岩の上から、あたりを睥睨(へいげい)していました。
下のほうからは、ルクモのロマスはこんなふうに見えます。
下が沙漠、上がロマスの緑。ここでしかありえない、なんとも不思議な光景です。

のぼるにつれて、どんどん緑が濃くなっていきます。
花も、大体ラチャイと同じ種類のものが咲いています。声のいい小鳥や、どうしても写真に撮れないつばめも、もちろんたくさんいます。


はっとするほど濃い青色の花。
まるで、作り物のかんざしの花かなにかのようですが、ほんとはわずか5ミリほどの小さな花です。
この花は、私は「ルクモのロマス」で見たのが初めてです。
ムラサキ科に属する白い花。
当地での名前は、 cola de alacran サソリのしっぽ。
花房の長さ2センチほどの、この可憐な花には、あまり似合っていない名前です。

やっと頂上に近づいてきました。
途中、牛の群れに前後をはさまれて、動けなくなったりもします。
牛たちは、ロマスの緑を夢中で食べているので、遠慮がちに(だってけっこうこわいんです)シッシッと言ったくらいでは、完全無視されます。
尾根道をシルエットになって歩く牛を見て、スペインで何度もぎょっとさせられた、巨大な雄牛型のお酒の広告を思い出しました…(たしか今はもうないんでしたっけ?)
むかしはペルー海岸部の、どこにでもあったというロマスが、すっかり少なくなってしまった原因のひとつは、こういったスペイン渡来の家畜にあるそうです。
驚くほど大きな音をたてながら、牛たちがロマスの草を根こそぎ引き抜き、むしゃむしゃと食むようすを見ていると、ロマス破壊の現場に立ちあっているようで、少々落ちつかない気持ちになってきます。
ただ、現在ではたぶん、ロマスをだめにするほど大規模な放牧は、もはや行われていないはずですし、牛飼い諸氏としても生活がかかっているわけですから、そのへんを詳しく知らずに、うっかり批判はできませんね…
気がつくと、ずいぶん高いところに来ています。
頂上付近からの眺めです。左奥には、ルリン川も見えています。
お天気がいいときには、海まで見わたせるそうです。それなら夏にも登ってみようかな、でもさぞ暑いでしょうね…
頂上のこのへんでは、風が四方から吹いて、かなり寒く感じました。

視界が左右に大きく開けた、なんとも美しい尾根道を、どんどん行きます。
リマのすぐそばの山の上が、こんなすばらしい場所になっているとは!
ニワトリの声や自動車の音が、ずっと下のほうから聞こえてきます。
もしかすると、天国なんていうものも、意外に近いところにあって、上からはこんなふうに、下界の気配がよくわかっているのかも。
…などと、あまりに思いがけないきれいな風景に、ついそんなことを考えます。見晴らしがよくて、ふしぎな浮遊感が味わえる道です。
だんだん夕闇がせまってきて、よく晴れた日でしたが、そろそろうしろの山から霧もわきはじめ、ますます天国めいた気持ちになってきます。苦労して登った甲斐がありました。
両側には崖がせまっているので、真冬の霧の深い日だったら、ここはかなりこわいと思います。
来年、まだ海霧の濃い季節に再訪し、このへんで迷ってみるのが、今からとても楽しみです!
パチャカマックのロマス
(2003年10月12日撮影)
パチャカマックの町を抜け、Av. Reusheに入ったところで、リマではわりとめずらしい猫を発見。うちのハスミン猫に生き写しだわ…
これはもしや、先週から探している「プエブロ・ビエホのロマス」に、きょうは辿り着けるという吉兆でしょうか?(帰りに通ったときも、同じかっこうで寝続けていました)
それにしても、上に広告がある「ペルーコーラ」ってなんでしょう…?

この通りをどんどん進むと、まもなく人家がとだえて、こんな田舎道に出ます。
すでに奥のほうには、ぼんやりとロマスの緑が見えていて、期待が高まります!

急いで山のほうへ、と気持ちはあせるのですが、とちゅうの藪の中に、たくさんのきれいな小鳥を発見し、しばし足止め。
ヒワの一種で、飼い鳥としてもとても好まれている、かわいらしい小鳥です。こちらでは jilgueroといいます (Carduelis magellanica)。
黒い顔のがオス、ちょっとわかりにくいですが、手前にオリーブがかった顔で右を向いているのがメス。
道を進むと、ますます田舎らしくなっていき、ロマスも近づいてきます。
(COTO DE CAZA(禁猟区)という標識がありますが、どんな動物が狙われるのでしょう?)
おそらく山羊飼いの家族が、緑のある季節だけ暮らしているのでしょう、岩のすきまにしつらえた、仮小屋のようなものがいくつかあり、子供たちも遊んでいます。この人たちの顔立ちは、もうアンデスそのものの風情です。
家畜を守るための犬が、かなり多いので、くれぐれもご注意を。
いかがですか、この景色?
リマ市内からすぐそば、というのが、どうしても信じられません。
またこの緑が、まもなく夏になると、全部消えてしまう、ということも、とても信じられません。
このあたりは、アンデス山脈(のなれの果て)が、かなり海まで迫っているところだそうで、それでこんなに、深山めいた景色なんですね。
山腹に牛が見えています。

山肌に走る横すじは、まるで畑のようですが、ここではだれも種をまいてはいません。自然に生えてくる緑だけの景色です。
またそれを利用しているのも、家畜たちだけです。

夕方になり、はるか上のほうから、霧といっしょにどんどん家畜たちがおりてきます。

家路を急ぐ、かわいい山羊たち。

帰り道、花のまわりで縄張りあらそいをする、数羽のハチドリ(picaflor)を見かけました。
リマ市内の公園にもよくいる、10センチに満たないハチドリ、amazilia costen~a (Amazilia amazilia) のようです。羽根はよく光る緑と茶色です。
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